名前を改名しようと思っていても不安の方が大きく、悩みだけが先行してなかなか前に進めないですよね。
改名したい人(改名した人)の理由はさまざまあり、あなたも名前でお悩みだと思います。
そこで気になるのは、
「どんな理由だったら改名が許可されるのだろう?」
「こんな理由で名前を改名する人っているのかな?」
ということ。
改名の手続きを行う上で、「なぜ戸籍の名前を変えたいのか」という改名したい理由は最も重要な部分です。
改名と聞くとキラキラネームを浮かべる方もいますが、名前を改名する理由は複雑な家庭事情やいろんな理由があります。
ここでは、改名が許可される具体的な理由や事情についてご紹介します。
一般的な名前の改名が許可される理由の例
名前の改名が許可されるのは「正当な事由」と家庭裁判所が判断した場合のみ。
一般的に知られている正当な事由になる改名理由は以下の通りです。
- 奇妙な名である
- むずかしくて正確に読まれない
- 同姓同名者がいて不便である
- 異性とまぎらわしい
- 外国人とまぎらわしい
- 神官・僧侶となった(やめた)
- 通称として永年使用した
- その他
このように改名が許可される理由はかなり限定されており、やや抽象的でわかりにくいものもあります。
あなたはこの8つの改名が許可される理由に当てはまりましたか?
名前を改名したい方で、どれも理由として当てはまらない方や、もっと複雑な理由を抱えている方もいます。
では、具体的にどんな改名の理由があるのか、どのような家庭事情で名前を改名する人がいるのかを以下でまとめています。
ここで紹介している改名の理由はごく一部です。
人の数だけ悩みがあり、改名したい理由も多種多様です。
改名が許可される理由で多いのはキラキラネーム?
キラキラネームを理由にした改名はよく知られていますよね。
実際にキラキラネームが理由で名前を改名した方もいますし、改名が許可される代表的な理由の一つとなりつつあるかもしれません。
ですが、改名が許可される理由はキラキラネームだけではなく、他の理由もあります。
それが精神的苦痛や通称名へ改名したいという理由です。
精神的苦痛を理由にした名前の改名は特別珍しいことではなく、許可される理由です。
精神的苦痛と一言でいっても、精神的苦痛を感じる理由や家庭事情はさまざまあります。
精神的苦痛は幅広いので、キラキラネーム以外に精神的苦痛が理由で改名する方は多いのです。
そして、通称名へ改名したいという理由は、改名が許可される理由の定番です。
戸籍の名前とは別で普段使っているもう一つの名前に変更したいという場合ですね。
名前を改名したい人の理由や家庭事情
具体的にどんな事情や名前を改名する理由があるのでしょう。
これは改名も考えたくなるだろうな、という切実な改名理由が10あります。
- イジメなどの精神的苦痛という理由
- キラキラネームという理由
- 虐待や毒親が理由
- ストーカーが理由
- 借金があるという理由
- 犯罪歴があるという理由
- 結婚・離婚が理由
- 通称名を本名にしたいという理由
- 宗教上の理由
- 画数が悪い(姓名判断)という理由
どれも実際にある名前を変えた方の改名理由であり、注意点もありますが改名が許可される理由です。
本人が名前を改名したい場合だけでなく、名付けに後悔したり、家庭事情などを理由に親が子供の名前を改名したい場合もあります。
あなたの改名理由と、実際に改名している方の理由や環境と似ている部分があったり、共通点があれば大いに参考になるはずですよ。
1.イジメなどの精神的苦痛を理由に改名したい
名前によるイジメ被害を受けているという理由です。
キラキラネームはあまりにも奇抜な名前だとイジメを助長することもありますよね。
これは改名しなければならない緊急性が高い理由ではないでしょうか。
現在や過去にイジメられていて、名前を変えて新たに人生を歩みたい。
名前でイジメられていたわけではないけど、戸籍の名前のままではイジメの記憶が蘇って辛い。
普通の名前なのに難癖をつけられたり、変なあだ名で呼ばれてきた、などの理由があります。
イジメられていた時に呼ばれていた名前を使い続けることは、精神的苦痛を受け続けることに繋がるので、改名したいという理由はよくわかります。
心の傷は計り知れず、生活に支障をきたすどころか命の危機もあると言えます。
そのよう状況があるなら改名が許可されるでしょう。
名前を変えることでその後の人生が良くなるなら、改名するべき理由となります。
精神的苦痛はイジメられる以外にも、性同一性障害やうつ病といった理由もあります。
2.キラキラネームを理由に改名したい
奇抜で個性的な名前を指すキラキラネームを理由にした改名です。
名前が当て字で普通の読み方ではないものから、キャラクターや造語のような意味不明な名前など、いろんな種類のキラキラネームがあります。
テレビで取り上げられることも増え、キラキラネームという言葉を知らない人はいないでしょう。
改名=キラキラネームというくらい認知度の高い理由です。
どんな名前なのかにもよると思いますが、多かれ少なかれキラキラネームで社会生活や日常生活で苦労されている方は多いでしょう。
子供にキラキラネームを名付けてしまって後悔している家族(親)もおり、名付けに後悔して子供の名前を改名したいといった理由もあります。
- とにかく名前が恥ずかしい
- 名前で悪目立ちする
- 笑われたりからかわれる
- 就職が難しい
このように、キラキラネームはさまざまなトラブルへ発展する要因を多く含み、現実的に起こっている「名前による実害」としてもよく知られています。
キラキラネームを理由に改名することは自然なことかもしれません。
下手すると、名前のせいで生活の破綻や将来を潰してしまうことだってあり得ます。
名前による精神的ストレスは相当大きく、改名する理由として十分でしょうね。
3.毒親や虐待を理由に改名したい
虐待を受けていて精神的苦痛が大きい、毒親がら離れたいという理由で改名するケースです。
毒親は、暴力、束縛、脅し、育児放棄、ゆがんだ愛情など、自覚の有無にかかわらずあらゆる方法で子供を苦しめます。
そのような毒親であった場合、名付けられたことに耐えられない、毒親から離れたいなどの理由から改名する、ということもあります。
毒親から離れて一人暮らしをするなど新しい人生をスタートさせる際や、毒親からの追跡を逃れたいなど、家庭環境によって名前の改名への思いはさまざまです。
毒親の支配下で精神的にも肉体的にも苦しい生活をしていると、名前を呼ばれるのが苦痛になったり、自分の人生を歩むうえで改名の必要性も増すでしょう。
名前自体に問題がなくても、トラウマを抱えていると毒親が名付けた名前のせいでまともに生活ができなくなっていしまいます。
「親が嫌い」という理由だけでは改名は難しいですが、名前を改名しなければ毒親からの被害を受ける、精神的苦痛が続くとなれば、改名する理由がイジメの場合と同様に改名の緊急性が高いと言えます。
4.ストーカー被害を理由に改名したい
ストーカー被害を理由にした改名は、深刻な改名の理由でしょう。
すでに警察に相談されている方もいると思いますが、名前をストーカーの加害者に知られていると気持ちが悪いし、不安と恐怖心で居ても立っても居られない状況だと思います。
内閣府の調査では、女性の10人に1人がストーカー被害を受けた経験があると答えており、被害女性の約3割が「命の危機を感じた」と回答したことがわかったそうです。
被害者は20代が最も多くて9割が女性でしたが、男性のストーカー被害も増加傾向です。
改名したい理由というより、改名が必須と言える理由ですね。
ストーカーは生活を常に監視されているようなものであり、殺人事件へ発展するケースも多発しています。
ストーカー被害を理由に名前を改名するだけでなく、苗字の変更まで希望する方もいるくらい申告な問題です。
名前を変えるだけでは身元がバレる可能性がありますからね。
ストーカーの加害者の半数以上が交際相手や配偶者(元を含む)ですが、駅などで目をつけられて付きまとわれたり、SNSで一方的に書き込むような関係不明の被害が増えているようです。
ストーカーの執念は凄まじいものがあり、生命の危険も脅かすことから、名前の変更は必須ですし許可されやすいでしょう。
5.結婚・離婚を理由に改名したい
結婚や離婚を理由に名前を改名する方もいます。
- 結婚で同姓同名がいて支障が生じる
- DVが理由で離婚した
単純に結婚や離婚をきっかけに名前を改名するわけではなく、結婚や離婚で何かしら生活で支障が出てしまう際に改名するケースです。
たとえば、離婚を理由に改名する場合、DVが理由で離婚した場合や、離婚後に元夫や元妻から嫌がらせや脅迫を受けるなどの理由があります。
前述した改名の理由で「ストーカー被害」も当てはまりますね。
離婚で苗字が変わるため、姓名判断が悪くなるからなどの理由で子供の改名を希望する方もいます。
DVによる離婚や、離婚後の嫌がらせなどは、その後の生活の安全が確保できないので、身の安全を考えると名前の改名の必要性が高いと言えます。
緊迫した状況や悪影響があれば、家庭裁判所に通用する許可される改名の理由です。
6.借金が理由で改名したい
自己破産などの債務整理をしていて、生活をゼロから再建することを理由に名前を改名する方もいます。
借金を理由にした改名は許可されない可能性がありますが、ローンやクレジット負債など、借金があっても改名することが可能です。
借金を理由にした改名は悪用される懸念が少なからずあるので、借金だけの理由ではなかなか許可されません。
7.犯罪歴があるという理由
犯罪歴があるという理由だけでは改名は許可されません。
前歴や犯罪歴があると、結婚できない、まともに就活できないといった、日常生活での重大な支障が出てしまいます。
中には過去の犯罪歴を隠したい、バレないようにしたい、という理由で改名したい方もいるでしょう。
ですが、そういった犯罪歴を理由にした改名の許可は難しいです。
ただし、犯罪歴があるからといって改名できないということもないので、改名自体は可能です。
8.通称名を本名に変更したいという理由
長期的に使っている通称名を本名にしたいという理由です。
例えば、芸能人だと仕事で使っている芸名を本名にしたい、といった理由があります。
芸能人はわかりやすいですが、社会的に戸籍の名前よりも通称名の方が認知されていますよね。
「戸籍の名前が通用しない」「戸籍の名前を使うと周囲が混乱してしまう」「通称名の方が社会的に根付いている」などの理由から改名します。
一般人でも普段から本名とは別の名前(通称名)を使っている方が、手続きで面倒だからなどの理由で通称名に改名するケースがあります。
ビジネスネームなどの通称名と戸籍の名前(本名)を使い分けるのは意外と大変なので、いっそのこと改名したほうが楽ですからね。
日常的に使っている通称名を戸籍の名前に改名したいというのは、比較的多い改名の理由です。
多いというより定番の改名理由です。
9.宗教上の理由で改名したい
宗教上というのは出家して僧侶になったといった理由です。
改名が必要になる宗教があるため、僧名・法名への名前の改名は許可されやすい理由です。
個人で信仰している宗教があり、そこで改名を勧められたからという理由だと許可されません。
10.画数を理由に改名したい(姓名判断)
姓名判断は昔から改名の理由として根強いです。
姓名判断を強く信じている方にとって、もし自分の名前の画数が悪かったら改名は必須ですよね。
結婚や離婚で名前の画数が悪くなったから改名したいという理由もあります。
結婚後に義母や義父に「名前の画数が悪いから改名して」と改名を勧められることもあるようですね。
姓名判断だけを理由にした改名は許可されない傾向ですが不可能ではありません。
全ての改名理由が許可されるわけではない
ここでご紹介した10の改名したい理由は必ず許可される理由ではありませんし、これ以外にも改名する理由はあります。
どんな理由にせよ、各家庭裁判所により改名を許可するかどうかの判断が異なるため、あなたが上記で挙げた改名理由と同じでも許可されるとは限りません。
そこが改名の難しいところなのですが、家庭裁判所から許可されるためには、「どのように改名を申し立てるのか」が重要です。
いくら許可される改名理由に該当しても、「名前を変更したい理由を上手く訴える」ことができなければ、許可されないのでご注意ください。
許可されるコツはいくつかあるので、改名が許可された例を参考にしてみてください。
名前を改名したい理由のまとめ
名前を改名する理由は人それぞれで、過ごしている環境や抱えている家庭事情も違います。
キラキラネーム・精神的苦痛・DV・虐待・ストーカー・借金・通称名への変更・姓名判断など、改名している方の理由はたくさんあります。
私は名前による精神的苦痛もあって改名しているので、どの改名理由も理解できますし、共感できる部分が多かったです。
名前を改名することでそれらの悩みが解消できるでしょう。
あなたが今置かれている環境を見つめなおして、どういった理由で改名が必要なのかを考えましょう。