家庭裁判所の改名手続き全4パターンを解説

家庭裁判所の改名手続きの流れとは?全4パターンの詳細を解説

家庭裁判所

改名は家庭裁判所の許可を得る必要があります。

 

ですが、家庭裁判所ではどのような改名の手続きを行うのか、未知の世界すぎてわからないことが多いですよね。

 

家庭裁判所での改名の手続きは、人それぞれ手続きの内容が少し異なり、全部で4つのパターンに分けられます。

 

僕は改名を経験しているので、自分がどのような手続きを行ったのか、家庭裁判所での改名手続きの流れについて、実体験も踏まえながら具体的に解説します。

改名申し立ての家庭裁判所の選択はできない

改名は役所のどこでできる?全ての手続き場所を一から解説」で解説していますが、改名は現住所を管轄する家庭裁判所で手続きを行います。

 

なので、改名は申し立てる家庭裁判所を変更できません。

 

(住所が変われば家庭裁判所も変わることがあります)

 

管轄の家庭裁判所の確認はこちら
>>裁判所の管轄区域

 

家庭裁判所への改名の申立て方法

では、ここから、家庭裁判所での手続きについて解説します。

 

家庭裁判所での改名手続きで、一番最初に行うのが申し立てです。

 

申し立てる方法は2つあり、

 

  • 郵送で申し立てる
  • 家庭裁判所に行って申し立てる

 

このどちらかで申し立てます。

 

郵送は改名の必要書類を家庭裁判所に送るだけですが、家庭裁判所に行って申し立てる場合は少し面倒です。

 

>>改名を郵送で手続きする方法

 

必要書類(名の変更許可申立書)のほかに、切手や収入印紙も必要です。
裁判所内や近くで購入できますが、あらかじめ持参したほうがスムーズです。

 

また、家庭裁判所では手荷物検査を行う場合もあるので、荷物は極力少なくしていきましょう。

 

家庭裁判所内での申し立ての流れ

  1. 家事事件を担当する受付に必要書類を提出
  2. 受付カードを受け取る(家事審判事件受付カード)

 

改名(名の変更)は家事事件にあたるので、家事事件の受付に改名の必要書類を全て提出します。

 

受付では、基本的に提出書類に不備がないか必要最低限のチェックをするだけですが、改名理由などについて聞かれることもあります。

 

もし、あなたの改名理由が複雑なら申立書にきちんと書いて、事実関係がわかる証拠資料を用意しておきましょう。

 

家庭裁判所の受付は事務的で冷たく感じることもありますが、親切な受付であればいろいろとアドバイスしてくれます。

 

申し立てが一発で受理されるように書類不備がないようにしましょう。

 

申し立てが受理されない理由として特に多いのは、認められない改名理由だったり、名の変更が必要な理由を証明する資料の不足(通称名の使用実績など)です。

 

この場合、資料を補足したり申立書を書き直すなど、申し立ての準備のやり直しが必要です。

 

また、名の変更が必要な理由を証明する資料(通称名の使用実績など)は、現物を持っていくと受付でコピーに時間がかかるので、あらかじめコピーしておきましょう。

 

稀に現物の提出を要求されることもあるので、念のため現物とコピーしたもの両方を持っていくと安心です。

 

必要な書類が全てきっちりそろっていたら、受付での改名の申し立て手続きは10分ほどで終わります。
(混み具合による)

 

申し立てが完了すると、受付カード(家事審判事件受付カード)が配布され、担当と連絡先が記載されているので、改名の審判結果がわかるまで保管しておきましょう。

 

※家庭裁判所で申立書をもらう場合は、個室で申し立てに関する説明や「どのような事情で改名するのか」軽く聞き取りがあり、意外とハードルが高いです。申立書すらもらえない方もいるので、改名の申立書(名の変更許可申立書)はネットでダウンロードするのが確実です。

 

僕は郵送で申し立てたので、面談日(午前)に初めて家庭裁判所に行ったのですが、かなり人が少なくて待ち時間もほぼない感じでした。

 

曜日や時間帯によって込み具合は違うと思いますが、家庭裁判所へ必要書類を持参して、直接申し立ててもすぐに終えていたでしょうね。

 

改名当時に住んでいた場所がとてつもなく田舎だったのも関係あるかもしれません。

 

申立て方法はどちらが有利になるとかはないので、あなたの事情に合わせたやり方で申し立てましょう。

 

ただ、後述していますが、改名は家庭裁判所で面談がある可能性が高いので、不安な方は家庭裁判所に行って申し立てて、事前に家庭裁判所がどんなところなのかチェックしておくといいですよ。

 

>>改名手続きの流れとは?方法と手順をわかりやすく解説

 

海外に住んでいる日本人の手続き方法

改名の手続き方法は日本在住の日本人と同じですが、海外に住んでいる日本人の改名で注意しなければならないのが、申し立てる家庭裁判所の場所です。
あなたが日本在住ならこの部分は飛ばして読んでくださいね。

 

日本で最後の住居地

海外に住んでいると日本に住居地がないので、住所を管轄する家庭裁判所がありません。

 

この場合、日本で最後に住んでいた住所(住民票を置いていた場所)を管轄する家庭裁判所に申し立てます。

 

家事事件手続法
(管轄が住所地により定まる場合の管轄権を有する家庭裁判所)
第四条 家事事件は、管轄が人の住所地により定まる場合において、日本国内に住所がないとき又は住所が知れないときはその居所地を管轄する家庭裁判所の管轄に属し、日本国内に居所がないとき又は居所が知れないときはその最後の住所地を管轄する家庭裁判所の管轄に属する。(優先管轄)

 

日本に住んだことがない場合

日本国籍を持っているけど、これまでに日本に住んだことがないという方もいるでしょう。

 

こんな時は、東京都千代田区を管轄する東京家庭裁判所に申し立てます。

 

家事事件手続規則
(法第七条の最高裁判所規則で定める地の指定)
第六条 法第七条の最高裁判所規則で定める地は、東京都千代田区とする。

 

家庭裁判所での改名手続きの流れは4パターン

改名を郵送もしくは手持ちして家庭裁判所へ申し立て後、その後の家庭裁判所での手続きの流れは主に4パターンに分かれます。

 

  1. 書類照会→面談日程の連絡→面談→審判
  2. 書類照会無し→面談日程の連絡→面談→審判
  3. 書類照会のみ→審判
  4. 書面照会・面談なし→審判

 

申立て方法(郵送・直接)は関係なく、自分がどのパターンになるかはわかりません。

 

改名理由(申立書の書き方)やそれを裏付ける証拠資料などから総合的に判断されます。

 

そこは家庭裁判所の判断なので、申し立てた後は家庭裁判所からの通知や電話連絡を待ちましょう。

 

いくら完璧に準備して申し立ても、面談を必ず実施する家庭裁判所もあるようです。

 

僕の場合は、2のパターンで、郵送で申立て→後日面談日程の電話連絡→面談&審判でした。

 

それぞれの手続き方法を解説します。

 

申し立てが受理されるポイント
>>【改名理由の例文】一発で受理される書き方とは?
>>改名の必要書類「通称名の使用実績」の作り方と注意点

 

書面照会(回答書の送付)がある場合

書面照会があるパターン1とパターン2の場合は、申し立てた後に照会書と回答書が家庭裁判所から送られます。

 

書面照会はごく一般的なので、これがあるからといって改名審判が不利になるということはありません。

 

照会書には家庭裁判所から申立人への説明が書かれており、回答書には審議に必要な改名に関するが質問が書かれています。

 

回答書に書かれている内容の例
  • 名前を変更する理由
  • 改名する名前をどのようにして決めたのか
  • 申し立てを家族はどのように受け止めているのか
  • 現在の名前で不便や不利益はあるのか
  • 通称名をいつから使用しているのか
  • 通称名を使っている範囲
  • 借金や前科などはあるのか
  • など

 

回答書は定形的な内容が中心なので、各家庭裁判所でそこまで大差はないようですが、改名事情を考慮した個別の質問がある場合もあります。

 

複雑な内容はなく、書かれている質問に答えるだけ。

 

回答書には家庭裁判所の返信用封筒が付いているので、期日以内(2週間程度)に返送しましょう。

 

書面照会をした後の手続きは、その後電話で許可不許可の結果を伝えられるパターン3になる場合と、書面照会をした後に面談に進むパターン1に分かれます。

 

※家庭裁判所の受付で申し立てた場合、その場で回答書の記入を要求されることもあります。自宅とは違って、家庭裁判所だと緊張して書きたいことが書けない・・なんて状態になることもあると思いますが、焦らず冷静に記入しましょう。

 

面談がある場合

書面照会があるパターンだと、回答書を送付(書面照会)すると、家庭裁判所の担当書記官から面談日程について電話連絡があるのであなたのスケジュールを加味して日程を調節しましょう。

 

書面照会がなく、面談があるパターン3の場合(僕です)、申し立てた後に家庭裁判所の担当書記官から電話にて面談日の連絡があります。

 

面談日が確定すると予備審問期日通知書が郵送されます。

 

審問期日書

審問期日通知書(呼び出し状)

 

審問期日通知書には「申し立てについて詳しく事情を聞きたい」という旨と、担当書記官の名前、面談当日の持ち物(身分証明・印鑑・書類)などが記載されています。

 

面談があるケースは、提出書類の不備、回答書の内容について不明な点がある、さらに聞きたい点がある、など直接話を聞く必要があると判断された場合です。

 

面談は申立人や申立人が15歳未満なら法定代理人が家庭裁判所に行き、裁判所から許可を得ている参与員(審議官)による聞き取りを行う手続きです。

 

ドラマで見るような正式裁判と違って、申立人が出廷して判決を言い渡すような裁判は開かれません。

 

個室で面接を受けるようなイメージです。

 

面談後、参与員が裁判官に面談内容を報告し、裁判官は許可をするか否かを総合的に判断します。

 

僕もそうでしたが参与員との一対一の面談ですが、参与員だけでなく裁判官が直接審問することもあります。

 

>>改名の面談(呼び出し)内容とは?服装も気を付けよう

 

書面照会と面談がない場合

改名の手続きで、書面照会も面談もないパターン4の場合もあります。

 

かなりラッキーなパターンです。

 

この場合は、申し立ててから郵送で審判内容(結果)が通知されます。

 

郵送で申し立てて、一度も家庭裁判所に行くことなく許可の判決が出されるのは、改名手続きの理想の流れですよね。

 

申し立て内容によって、書面照会も面談もなしで判決が出ることがありますが、ほとんどの場合はどちらかがあります。

 

むしろ、どちらもあると考えておいたほうがいいでしょう。

 

申し立て→判決通知の流れはあまり期待できません。

 

特殊な理由(出家・襲名・性別に違和感を感じている)だと、面談なしで審判されることがあります。

 

審判(判決結果)

書面照会、面談を終えたら、家庭裁判所の結果を待ちます。

 

面談当日、もしくは後日、家庭裁判所から結果(審判書謄本)が郵送されます。

 

家庭裁判所は、申立人であるあなたの改名理由に正当な事由があると判断した場合は許可の審判を出し、そうでなければ申し立てを却下します。

 

僕は面談が終わってから許可という審判が出ました。

 

許可証(審判書謄本)もその日に受け取ったので、役所にある変更届と家庭裁判所から発行された許可証を役所に提出して、戸籍名の変更手続きを行いました。

 

審判が難しくなると、結果の郵送が長引く可能性があります。

 

改名手続きは代理人でもできるのか?

改名の申し立ては本人(改名する人)が行いますが、申立人が15歳未満の場合は、親族などの法定代理人が代わりに申し立てます。

 

弁護士に依頼している場合は、弁護士が代わりに申し立てることが可能です。

 

しかし、面談は15歳以上の場合は申立人が行います。

 

場合によって、代理人の付き添いが認められることもあります。

 

許可が出た後の役所での手続き(名の変更届を提出)は、申立人が記述する必要がありますが、代理人でも手続き可能です。

 

>>改名は依頼できる?方法は3つある!

 

手続きの期間

  1. 改名の申し立てから回答書の送付
  2. 回答書の返送から面談
  3. 面談から審判まで

 

それぞれが早くても1週間はかかります。

 

家庭裁判所の込み具合、改名理由(判断が難しい場合は長引く)などにもよります。

 

回答書の返信や面談を行ってから審問期間を設けてじっくり検討されるので、結果がわかるまで、ある程度の期間がかかるのは仕方がないことです。

 

僕の場合は書面照会がなく、申し立てから面談の連絡だけで約3週間かかりました。

 

>>意外と長い!改名期間はどれくらい必要なのか?

 

さいごに

家庭裁判所での改名申し立ての手続きについて、一連の流れをご紹介しました。

 

何となくイメージできたでしょうか?

 

それぞれの手続きは難しくないですが、スムーズに手続きを行うために、申し立てるときは持ち物や書類にミスがないように注意してくださいね。

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