改名の情報・考察

違法?転職で通称名を履歴書に書いたら不採用になった話

通称名を書いた履歴書

改名するために通称名を使用することはよくあることです。

中にはアルバイト、就職、転職などで普段から使っている通称名を履歴書に書いて提出したい人、すでに履歴書に書いたことがある人もいるでしょう。

実は私自身、過去に通称名で履歴書を書いた経験があります。

その時は「改名」という「やむを得ない理由」があるのだから、履歴書に通称名を書いたって何の問題もないだろうと思っていました。

しかし、通称名を履歴書に書くというのは、実はちょっと危険な行為だったりします。

履歴書に通称名を書くことで不採用になったり、「内定が取り消されるのでは・・」と不安になることもあると思います。

ここでは履歴書に通称名を書いた経験や、違法性についてまとめています。

転職で通称名を履歴書に書いたら不採用に

改名を考えていた頃と転職が被った時期があり、その頃に履歴書に通称名を書きました。

当時はプライベートでは完全に通称名を使っていて、「戸籍の名前を使いたくない」という強い気持ちがあったからです。

結果として、履歴書に通称名を書いて転職しましたが、大きなトラブルはありませんでした。

しかし、通称名では不採用に・・

どのような流れで履歴書の名前が通称名であるのかを伝えたのか、そのあたりをお伝えします。

履歴書の通称名で面接

通称名で働くために、履歴書に通称名を書いて、転職したい会社へ送付しました。

そして面接に進んで面接は何事もなく終了。

面接では、履歴書に書いた名前が通称名であることは伝えていません。

面接のときに履歴書の通称名について話すこともできましたが、不採用になるかもしれないという不安から言い出せなかったんですよね。

ましてや改名するなんて言えば、「この人何かしたの?」と思われそうで言えなかったんです。

通称名で採用されない

面接が通り、通称名での転職に成功したのですが、戸籍の改名が終わっていない状態なので、履歴書の名前と戸籍の本名が違うことを伝える必要があります。

契約時に会社の担当者に戸籍の名前と履歴書の名前が違うことを伝えたところ、「本名でないと採用できない」との返答が。

担当者に「履歴書に書いた名前は偽名になってしまう」と、本名で書いた履歴書を求められました。

結局、通称名ではなく、本名での採用になりました。

通称名で就職するなら改名してからの方がいいですが、就職にどうしても間に合わないなら、公的な証拠(通称名の使用実績)を持っておくと交渉がスムーズかもしれません。

履歴書に通称名を書くと不採用にできる?

私の場合は通称名では不採用でしたが本名での採用になりました。

しかし、過去には履歴書に通称名を書いて、不採用になった事例があります。

たとえば1997年に在日朝鮮人の女子大生の内定が取り消しになった事例。

8年の間、通称名で生活し卒業証書も通称名、教員免許が本名のため通称名で採用となったが「履歴書の不実記載」を理由に内定取り消し。

ですが、このように履歴書に通称名を書いて事実とは異なる記載があっても、内定を取り消しにできるわけではありません。

採用が取り消しになった日立就職差別事件がありますが、在日韓国人が就職差別を受けて裁判を起こし無効となった事例です。

採用が取り消しになる可能性があるものは、前科の未記入や経歴詐称があります。

採用するかどうかの判断に大きな影響があったり、信頼性を損なう重大な事柄は内定が取り消しになる可能性があります。

履歴書に通称名を書くのは違法?

私は特に深く考えずに履歴書に通称名を書いて転職しましたが、履歴書は通称名が使用できる範囲かというと微妙です。

普段から通称名を使用していればまだ大丈夫ですが、グレーの範囲かもしれません。

通称名ではなく、偽名は違法性ありです。

履歴書は違法になる可能性

履歴書に通称名を書いたからといって、直ぐに違法とはなりにくいです。

将来的に改名する場合、通称名を普段から使用している方が多いと思います。

通称名が社会的に広く通用しているのであれば、本人と通称名の同一性を乱すとは考えにくいからです。

そういった状況から、悪用や犯罪とすぐに判断される可能性は低いとなるようです。

有印私文書偽造の判例

必ず犯罪や違法となるわけではないですが、履歴書に通称名を書くことが何も問題がないわけではありません。

履歴書に通称名を書くことで、有印私文書偽造になる可能性もないとはいえないようです。

有印私文書偽造は、他人の印章または署名を使用し事実証明に関する文書を偽造した場合に成立
私文書偽造罪は3月以上5年以下の懲役

履歴書は戸籍の名前や経歴などの事実が強く求められる書類(文書)です。

事実証明に深く関わるので、他人の名義を勝手に使ったり架空の人の名義を使った場合も偽造に当たるので注意しましょう。

外国人のケースですが、通称名で申請書を作成し私文書偽造同行使罪とされた判例があります。

被告人を指称するものとして相当広範囲に定着していた名称を用いて再入国許可申請書を作成行使した所為が私文書偽造同行使罪にあたる
 大阪高等裁判所昭和59年2月17日

学校はOK?通称名が使える範囲

履歴書に通称名を書いて、その名前をどう扱うのかは会社によりますが、学校での通称名の使用も同様です。

義務教育の期間であれば、通称名の使用を拒否されることはほとんどありません。

卒業証書も通称名で発行してくれる学校があれば、通称名と本名の併記の学校もあります。

文部科学省によると、「卒業証書の様式に規定がなく、教育委員会や学校長が方針を決めている」という見解のようです。

学校は高校や大学となると、通称名を認めないところもあります。

これはどのような事情を抱えているのかによるでしょう。

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外国人が通称名を履歴書に書く場合

在日韓国人など外国人が履歴書に書く場合はどうすればいいのでしょう。

外国人には通名登録制度があります。

通名登録制度は外国人(帰化)が日本で暮らすときに利用する制度なので、日本人には該当しません。

通名登録制度で通称名を登録し住民票への記載が認められれば、通称名で働くことができますが、履歴書には通称名と本名を併記するのが無難です。

在留カードや特別永住者証明書には、通称名の記載ができません。

履歴書に通称名を書く違法性のまとめ

履歴書に通称名を書く上で一番の問題は、法律的なことよりも会社側の対応がどうなのかということです。

会社や学校も含め、通称名の使用自体が担当者や各機関の判断になります。

通称名をどう受け取るのか、使用を許可するのかは地域によって異なるでしょう。

違法性があるとは断言できませんが、トラブルになる可能性もあるのでご注意ください。

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