改名が100%認められない理由とは?具体的に解説

認められない改名理由

改名が認められるか否かの基準はわかりづらく、素人では判断が難しいですよね。

 

どんな改名理由なら認められるのか、認められないのか、その判断は家庭裁判所の裁量によるので一概には言えません。

 

ですが、改名が100%認められない理由というのも存在します。

 

ここでは、絶対に認められない改名理由について、過去の判例を用いて解説します!

改名が認められない理由

改名が認められない理由について、裁判所の概要欄にはこのように書かれています。

 

裁判所「名の変更」の概要欄

正当な事由によって,戸籍の名を変更するには,家庭裁判所の許可が必要です。正当な事由とは,名の変更をしないとその人の社会生活において支障を来す場合をいい,単なる個人的趣味,感情,信仰上の希望等のみでは足りないとされています。

 

不許可となる改名が認められない代表的な理由として、以下の4つの改名理由は避けましょう。

 

認められない代表的な改名理由
  1. 個人の感情による主張
  2. 姓名判断
  3. 宗教的な信仰
  4. 希望の名前が難読

 

一般論として、改名は名前を変えなければ生きづらい、生活に重大な悪影響が出る、という場合に改名が認められています。

 

それゆえ、123の改名理由は個人主観になり、4の難読な名前への改名も認められない傾向です。

 

また、たとえ8つの条件に当てはまっても、改名理由の書き方(申立書)や正当性の訴え方次第で、却下となることもあるので安心はできません。

 

上手く審議官にあなたの改名理由が伝わらないと条件に該当しても安心できません。

 

>>「改名理由の例文」一発で認められる書き方とは?却下される例もご紹介!

 

個人の趣味・感情による主張

名前が嫌いだから・親が嫌いだからといった明らかな個人の主観による改名は認められません。

 

親が子供の改名を希望するケースで注意してほしいのですが、日常生活で何らかの支障がない限り、親の都合だけでは改名は却下されてしまいます。

 

また、虐待などの具体的事情があればともかく、単に親子関係が悪いという理由だけでは改名は難しいでしょう。

 

個人主観と判断されてしまい認められないのです。

 

不許可の判例

  • 「清吉」という名の変更
  • 主観的な好き嫌いの範囲を出ない

    世間的に少ないものと考えない、また例が少ないこと自体が改名の理由とみることもできない
    大阪高裁昭43.9.19

  • 「馬茂(うましげ)」は誤解やいたずらがある、「うましか(馬鹿)」と呼ばれる
  • 珍奇・難解・低俗のいずれでもない

    社会的信用が損なわれない
    本人の主観的な苦痛
    高松高裁/昭和35.6.11

  • 「武平(ぶへい)」という名への嫌悪
  • 嫌悪感は一般的な感覚ではない(主観による好悪)

    東京家裁/昭和35.9.17

 

姓名判断

姓名判断を理由に改名したい方は意外と多いです。

 

ですが、姓名判断は改名が却下される代表格です。

 

迷信とされるので科学的根拠がありません。

 

いくら画数が悪くても、運気が悪くて困っていても、姓名判断という理由だけではほぼ却下されます。

 

ただ、姓名判断だけを理由にした改名の申し立てが認められないだけで、改名に至る経緯がたとえ姓名判断でも改名することは可能です。

 

>>姓名判断で改名したい!その後の運気をよく確実に良くするためには?

 

不許可の判例
  • 近隣に同姓同名の者がおり、電報や郵便物の誤配がある
  • 誤配は転居後間もない一時的な事故

    姓名判断の類から変更を希望していることがうかがえた
    東京高裁/昭和32.9.7

  • 「コトラ」から「和孝(かずこ)」に変更したい
  • 希望名「和孝」は姓名判断によるものである

    「和孝」という文字は男性の名と間違えやすい
    大阪高裁/昭和32.5.27

  • 姓名判断による通称を約6年間使用した(小学校に入学したばかり)
  • 通称を使用した期間もわずかに6年にすぎない

    戸籍名を通称に変更しなくても社会生活上、著しい差支えをきたすとは言えない
    福岡高裁/昭和30.4.30

 

宗教上の信仰

ここでの宗教上の信仰とは、出家をしたり神宮などの職に従事していない場合です。

 

信仰している宗教で「改名したほうがいいと言われた」といった改名を指します。

 

姓名判断と同様に正当な事由とは認められません。

 

不許可の判例

  • 幼児が生後約2年半にわたり通名を使用し、周囲から戸籍名で呼ばれたことがない
  • 改名の動機は宗教的理由であり、これは親権者の道楽に過ぎない

    ※東京家裁/昭和35.10.31

 

また、たとえ出家していても、宗教活動の内容により認められないケースがあります。

 

希望の名前が難読

改名する名前が、難読な名前や奇妙な名前の場合は認められにくくなっています。

 

命名のルールは戸籍法第50条で「法務省令で定められた常用平易な文字を用いる」と決められています。

 

裏を返せば、常用平易な文字を使えばいいので、キラキラネームのように奇抜な名づけが可能となっているのですが。

 

また、難読を理由に生活に支障が出てしまい、改名が必要になるリスクもあるため、認められない傾向です。

 

難読な名前での改名が認められた判例もありますが、戸籍登録できない人名用漢字以外の文字が含まれる名前は、基本的に不許可です。

 

不許可の判例

  • 「光正」「職愈(みつまさ)」を約30年間使用
  • 難読な通称への変更は認めない

    子の名には常用平易な文字を使用しなければならない
    広島家裁竹原支部/平成元.12.18

  • 通名を25年使用
  • 通名は難しい文字が用いられている。難読を理由に改名の対象となり得る場合は、たとえ通名が長期的に使用されていても戸籍上の名を許可すべきでない

    浦和家裁熊谷支部昭40.4.7

 

改名が認められる理由とは?

簡単に改名できてしまうと悪用されるリスクがあります。

 

そのため、改名が認められるかどうかのポイントは「正当な事由」があることです。

 

以下の8つの条件に該当すれば問題ありません。

 

  1. 奇妙な名である
  2. むずかしくて正確に読まれない
  3. 同姓同名者がいて不便である
  4. 異性とまぎらわしい
  5. 外国人とまぎらわしい
  6. 神官・僧侶となった(やめた)
  7. 通称として永年使用した
  8. その他

 

改名が不許可にならないためには、最初にお伝えした個人主観や感情(姓名判断・宗教など)の理由での申し立ては絶対に避けるべきです。

 

ただ、個人主観となる線引きは難しく、姓名判断や宗教的な理由での改名は一般的に認められないですが、許可された判例もあります。

 

改名が認められる判例や基準はこちら
>>改名の許可条件と認められた判例を徹底解説!裁判所のNGな理由もご紹介

 

さいごに

改名が認められない理由は主に個人主観です。

 

正当な事由さえあれば認められるので、それに当てはまる改名理由で申し立てましょう。

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