改名について調べてみると、なんだか専門的な言葉や手続きが多くて、自分一人でできるか思わず不安になってしまいますよね。
そんなときに頭に思い浮かぶのが、弁護士への相談や依頼ではないでしょうか。
依頼するために改名に強い弁護士を探している方もいると思いますが、弁護士に依頼するとなるとその費用は自分で改名するよりもかなり高額になります。
また、改名の手続きは法律や家庭裁判所が関わることなので「弁護士を通せば有利になる!」と感じますが、決してそうではありません。
赤ちゃん、小学生、成人と年齢に関係なく、弁護士を付けたからといって改名が許可される可能性が増すわけでもないんですよね。
しかし、弁護士が全くの無意味というわけではなく、メリットもいくつかあります。
ここでは、改名を弁護士に依頼する費用やメリット・デメリットなどを解説します!
改名の手続きは弁護士に依頼したほうがいい?
改名を専門家に依頼する方法は弁護士以外に司法書士、行政書士があります。
家庭裁判所でのやり取りや実務的なことは、もしかすると、弁護士よりも行政書士や司法書士の方が詳しいこともあるかもしれません。
「弁護士などの専門家に改名を依頼したほうがいいのかどうか」についてですが、自分で手続きを行ったほうがいいです。
これは改名の手続きの実績がある行政書士の方にも聞いたことがあるのですが、「圧倒的に自分で手続きするのがよい」とのことでした。
改名を依頼するべきではない理由
- 改名は裁判所の裁量で判断されるので絶対的な基準がない
- 改名を経験している専門家が少ない
こういったことから、弁護士などに依頼するよりも改名は自分で手続きするのがいいです。
行政書士の方いわく「全国的に改名の依頼が少なく仕事として成立しないので、改名の実績がある専門家もほとんどいない」とのこと。
なので、「名前の変更を大々的に謳っていたら誇大広告として見るべき」とも。
それだけ改名という分野で専門家と言えるレベルの弁護士や行政書士などがいないということでしょう。
依頼しても改名が許可される保証もありませんしね。
弁護士へ改名の依頼はおろか相談すらできないことも多いようです。
改名を依頼するなら弁護士がいい
どうしても改名を依頼するなら、士業の中で弁護士がいいです。
理由は弁護士だけは却下された後の手続き(即時抗告)が可能だからです。
司法書士や行政書士は却下された後にアドバイスや相談にのることができます。
ですが、却下されてしまった時の手続きの代行ができないので、弁護士に依頼するよりも時間や手間がかかります。
万が一のことを考えると、改名を依頼するなら弁護士の方がいいかもしれません。
改名を弁護士に依頼や相談する費用は高い
改名を弁護士に相談や依頼するとなると、気になるのがその費用です。
弁護士へ依頼する費用の相場
一般的に改名を弁護士に依頼する費用は、トータルで10万円~数十万円が相場です。
なぜ、これほどまでに費用に差があるのかというと、それぞれの事務所によって料金設定がバラバラだからです。
自由に報酬を決めることができるため、安いところもあれば高いところもあります。
弁護士費用の内訳
- 着手金(改名を依頼した時点で発生する費用)
- 報酬(依頼内容が成功した際に発生する費用)
主にこの2つが弁護士に依頼する費用の基本料金となり、この合計が安くても10万円~です。
費用の詳細や弁護士事務所の紹介は下記を参考にしてください。
依頼ではなく相談の費用も高額
弁護士へ改名の手続きを依頼するのではなく、改名の相談だけの場合も分単位でお金がかかります。
平均的に30分5000円(時間制)~くらいです。
改名の手続きを弁護士に依頼するメリットとデメリット
弁護士に依頼する上で大きなメリットは改名の手続きを代行してくれること、依頼するデメリットはやはりその費用です。
改名を弁護士に依頼するメリット
- 各改名の手続きの代行
- 専門的なアドバイスが受けられる可能性がある
各改名の手続きの代行をしてくれる
弁護士に依頼する最大のメリットは改名に関する手続きの代行です。
家庭裁判所に提出する書類(申立書)の書き方や、資料の準備など事務作業を代行してくれます。
自分で手続きしなくて良い手軽さや、書類の不備を防ぐことができる、単純に安心できるなどのメリットがあります。
改名の手続きをする時間がない人や、手間を省きたい人は弁護士に依頼することも検討するといいでしょう。
専門的なアドバイスが受けられる可能性がある
ある程度、改名の実績がある弁護士に限りますが、相談や依頼することで専門的なアドバイスが受けられます。
的確なアドバイスのもとで改名の手続きを行えるので、とてもスムーズです。
経験に基づき独自のノウハウがあれば、あなたの改名の成功率を上げることも可能でしょう。
改名代行を依頼するデメリット
- 費用が高すぎる
- 改名が成功する保証はない
- 改名の専門の弁護士はいない
とにかく費用が高い
弁護士に改名を依頼した際の問題点は、なんといっても費用です。
最初にお伝えしたように、10万円~50万円と依頼の費用はかなり高額になります。
自分ではどうにもできない最悪の状況でもない限り、簡単にはお願いできません。
改名専門の弁護士はいない
改名を得意とする弁護士はほとんどいないので、手続きの依頼を引き受けることは稀です。
多くの場合が、改名について弁護士に相談したところで、通称名の使用実績を作れ=永年使用と言われるだけです。
専門知識を持っていないので、こういった一般論しか教えてもらえないのです。
改名が成功する保証はない
弁護士に依頼したところで、改名が有利になるわけではありません。
必ず改名が成功する保証もないのです。
そもそも改名は条件を満たせばできるもの。
弁護士を通したところで裁判所の条件が甘くなることもありません。
改名の代行は一部になる
弁護士のメリットとして改名手続きの代行をあげましたが、改名に関する全ての手続きが必ず代行できるわけではありません。
例えば、家庭裁判所での面談があれば、あなた自身が対応しなければならないのです。
そもそも改名の手続きは自分でもできるくらい簡単ですから、わざわざ弁護士の手を借りることもないはず。
よほどの専門知識や実績のある弁護士でもない限り、個人的にメリットに対してあまりにも費用が高すぎる・・というのが正直なところです。
よほどの理由がない限り、依頼するまでもなく自分で改名することが可能です。
安い費用で弁護士に相談する方法
弁護士に改名の手続きを依頼するとなると、かなり高額な費用がかかってしまいますが、相談のみならまだ安いです。
今はネットで手軽に士業(弁護士・行政書士・司法書士)に相談することができる時代です。
ネットなら比較的、相談の費用が数千円と安く済む傾向です。
賢く活用しましょう。
自宅の近くに改名の実績がある弁護士や行政書士などの事務所があればいいですが、士業を探すのも一苦労ですからね。
「こういった所」なら、弁護士は少なめですが行政書士や司法書士が多く法律的な相談が可能ですよ。
改名を依頼というより相談の範囲になりすが、改名の手続きを経験した実績のある士業の方もいるでしょう。
登録の費用は無料ですし簡単に無料で退去できるので活用して損はないでしょう。
登録後に「相談」「法律相談」などで検索すると弁護士や行政書士の出品者が閲覧できます。
改名の手続きに関する相談を出品していることはないので、良さそうな弁護士や行政書士の方が見つかれば、「改名の相談が可能かどうか」「改名の実績があるかどうか」などのメッセージを送って問い合わせてみましょう。
問い合わせは無料ですし、気兼ねなく相談できますよ!
依頼しなくても、専門家に改名の相談できる環境があるなら、相談だけでも十分価値があります。
改名の依頼や相談は悪質な弁護士に注意
専門的に改名の依頼や相談に対応してくれる弁護士はごくわずかです。
改名を問い合わせた段階や、相談に応じたのに門前払いされるのはキツイものがありますが、改名の相談や依頼をはっきり断るような弁護士は良心的です。
依頼を断るのは弁護士をつけても相談者にとってあまりメリットがなく、相談者の為にならないと判断した結果なわけですから。
問題は依頼を断る弁護士ではなく、改名の実績がなかったり、無知な状態にも関わらず、高額な費用で依頼を引き受ける悪質な弁護士がいることです。
それがネット検索でトップにくるような、有名っぽい弁護士事務所だったら厄介。
実際に私のところには、弁護士に依頼した方から相談がありました。
- 多額の費用で弁護士をつけたのに全く役に立たなかった
- 単なるお金儲けに利用されただけ
- 改名に対して無知で申し立てのやり方すら知らなかった
悪意がなくて親切心から引き受ける弁護士もいるでしょうけど、できない、知らない状態で多額の費用を請求し依頼を引き受けるのは、悪質と言われても仕方がないでしょう。
弁護士は誠実で万能なイメージがありますが、改名に関して無知な人も多く、ホームページもあまり当てになりません。
下手すると何十万もの大金が一瞬でパーになります。
とにかく費用が高いので、弁護士選びには注意してください。
弁護士に改名の依頼をする費用や注意点のまとめ
私は自分で改名しましたが、正直、費用が少しくらい高くても、弁護士に依頼すればほぼ確実に許可されるような状態なら依頼してもいいかなと思います。
でも、現実はそうではなく、ちゃんと知識のある弁護士も少ないのが現状です。
また、費用の金額設定がバラバラなので、弁護士だから高いとか、行政書士だから安いとかもなく、費用が高い=成功率も高いというわけではありません。
本当にちゃんとした弁護士などに依頼しないと、高額なお金が無駄になってしまいます。
他の士業もそうですが、弁護士に依頼したからといって許可されるわけではないので、本当に依頼する意味があるのか、というのは慎重になるべきです。