キラキラネームの悪影響について、多くの人は何となく想像がつくかと思います。
同じキラキラネームでもその度合いが違うので一概に言えないですが、実際に生きづらさを感じていたり、名前を改名する人もいます。
キラキラネームの悪影響は、実は研究データでも明らかです。
ここではキラキラネームの悪影響について、実際にどのような影響が出ているのか、海外の研究データをご紹介します。
キラキラネームはやばい?
研究データを見るとわかるのですが、キラキラネームはやはり悪影響が多くてまさにやばいと感じずにはいられません。
もちろんキラキラネームを持つ人全員ではないですが、何がやばいのかというと、名前の苦労だけでは終わらない、人生を壊してしまうほどのやばさがあります。
単に名前で苦労するというよりも、精神的にも社会的にも広範囲に悪影響が及ぶ可能性があるのです。
キラキラネームの悪影響に関する研究
キラキラネームの悪影響に関しては、いくつか指摘されていますが、あながち間違っていなかったりします。
実際にキラキラネームによる悪影響がわかる研究データがあるので見ていきましょう。
下記では名前の印象に関する研究データを紹介しています。
犯罪や貧困に関係があるという研究
フィラデルフィア州シッペンズバーグ大学のデービット・カリスト教授による研究です。
1万5000の名前について調査した結果、キラキラネームのような変わった名前が犯罪や貧困に関係しているというもの。
これは人種に関係がなく、あまり一般的でない名前や異性的な名前をつけられた子供ほど、少年犯罪に関わる傾向が強いという研究を発表しています。
出世や経済活動に不利という研究
オーストラリアのメルボルン大学での研究です。
政治家や弁護士の登録名などを用いた統計調査によると、変わった名前は出世や経済活動に不利ということを結論付けています。
日本でも就活や出世に悪影響が出る可能性があります。
精神異常になりやすという研究
アメリカのイリノイ州にあるロヨラ大学のアーサー・ハートマンの研究です。
キラキラネーム(変わった名前)を付けられた人がどんな大人になっているのかを調べたものです。
「リーサル(致命的)」といった変わった名前の男性88名、アメリカ人に多い8つの名前を持つ男性を集めて、精神科医やソーシャルワーカーに判断してもらいました。
その結果サイコシス(精神異常)と判断される割合が、変わった名前88人中14名、多く使われている名前88人中4名となりました。
一般的な名前の3倍以上も精神異常者と判断された人数が多いのです。
つまり、キラキラネームのような変わった名前を付けられると、精神的に異常になりやすいということです。
キラキラネームと受診時間の日本の研究
親の常識に通じる受診時間に関する変わった研究というか論文があります。
一時期Twitterで話題になりましたが、その論文は「キラキラネームとER受診時間の関係」というものです。
この研究の意味は、子供を深夜に受診させるかどうかは親の社会に対する関わり方を示す指標になると考えたためです。
実施されたのは2013年12月の1週間で、日本赤十字社和歌山医療センターの救命救急センター(ER)を訪れた15歳以下の患者104人について調査されました。
キラキラネームの子供とそうでない子供を区別し、診察に訪れた時間帯を比較。
キラキラネームの子供の割合は、キラキラネームの子供が16人、非キラキラネームは88人でした。
結果キラキラネームの子供16人のうち6人(37.5%)、非キラキラネームの子供88人のうち11人(12.5%)がそれぞれ深夜帯に受診しているということに。
母数が違う割合を比較しているのでそのあたりは気になりますが、統計学的に「キラキラネームの子供の方が深夜帯に訪れる割合が高い」ということになりました。
論文では キラキラネーム児の親が、病院という公共空間に対する配慮に欠いているために深夜に救急受診している可能性を示唆していると述べています。
キラキラネームだけじゃない名前の影響
奇抜な名前やわかりにくい名前に関する研究で、興味深いものがあります。
キラキラネームではないのですが、NY株式市場の調査データで名前によって売り上げに差が出たというものです。
約700銘柄を90年~04年まで調べたところ、最も簡単な名前の10企業は最も難しい名前の企業に比べて初日で11%、年間33%も多く利益があったのです。
名前というのはいろんな場面で影響を受けることがわかりますね。
キラキラネームによって、あまりにも悪影響が出てしまっているなら、何らかの対策も考えるべきでしょう。
名前に理解のある職場や学校を見つけたり、最終手段として簡単ではないですが改名も方法としてあります。
自分に何ができるのかを考えましょう。
心理学の研究「認知バイアス」の影響がある
キラキラネームの悪影響は、心理学の認知バイアスというのも関係します。
心理学では認知バイアスの研究があるのですが、認知バイアスとは脳の癖です。
人は自分の育った環境や経験や学習などによって、独特な思考癖や判断が生まれます。
こうした認知の歪みや偏り(脳の癖)を認知バイアスといいます。
この認知バイアスは処理流暢性に関わっています。
人は無意識に処理流暢性が高い=わかりやすいものを好みます。
わかりやすいものは受け入れられやすく真実だと思い込み、私たちの認知をゆがめる要因になっています。
わかりやすいものをポジティブに、反対にわかりにくいものをネガティブに判断するのです。
なのでこの処理流暢性というは、キラキラネームにも当然ながら悪影響が出てしまいます。
キラキラネームのような読めない名前や珍しい名前は処理流暢宇性が低く、自然とネガティブにしてしまいます。
キラキラネームの悪影響と研究のまとめ
キラキラネームへの偏見はダメですが、変わった名前や読めない名前は心理学的にも認知の歪みが出てしまい、悪影響を与えることがわかっています。
研究を見ても、メンタルや出世といったあらゆる場面への悪影響があります。
キラキラネームでも全く問題がない人もいると思いますが、決してキラキラネームが良いとは言えないのが現状です。