キラキラネームの改名実例!成功するコツを徹底解説
情報系の番組でキラキラネームや名前に関する話題を取り上げることも増えましたね。
キラキラネームといえば、最近話題になった赤池王子様から肇に改名した男性がいます。
実はこれに関連して、当サイトを通じて改名に関する取材の申し込みがありました。
前にも名前に関する番組の制作会社から問い合わせがあり、改めてキラキラネームや改名への関心の高さを感じます。
王子様の改名をみて「これなら自分も改名できる!」と感じた方は多いのではないでしょうか。
しかし、一見、キラキラネームの改名が簡単そうに見えますが、誰もが赤池肇さんと同じように一発ですんなり許可がおりるわけではありません。
キラキラネームの改名はどちらかというと許可されやすい傾向ですが、却下されないためのポイントや注意点があります。
ここでは、キラキラネームの改名方法や許可条件などを、ニュースで取り上げられた「王子様から肇」へ改名した成功実例を参考に解説します!
僕自身も改名経験者なので、自身の経験も踏まえてお伝えしますので参考になれば幸いです。
キラキラネームの改名実例「赤池王子様」とは?
山梨県在住の高校3年生赤池さんは、ツイッターで「名前変更の許可が下りました」と「王子様」から「肇(はじめ)」改名したことを投稿したところ、13万RTされ大反響を呼びました。
赤池さんは「同じように悩んでいる人の励みになれば」と、新聞やテレビなどいくつもの取材を受けており、ニュースで観た方も多いでしょう。
改名したことを公表することについては、名前で悪目立ちするのが嫌なだけで目立つことは気にしないそうです。
王子様と肇の由来
王子様と名付けたのは母親で、その由来は「母親にとって唯一無二である」「私だけの王子様」というのが由来だそうです。
王子様というキラキラネームから改名した「肇(はじめ)」は、赤池さんご自身が考えた名前です。
改名したいことを父親に打ち明けたときに「自分で好きに決めていい」と言われたそうです。
肇(はじめ)の由来は「尊敬する僧侶から読み(はじめ)をいただいて、尊敬する経済学者の河上肇さんとデレマスの藤原肇さんの漢字をもらいました」とのことです。
新しく人生を始めるという意味が込められています。
キラキラネームを改名するためには?
キラキラネームの改名条件は2つ
「改名が認められる基準とは?判例で徹底解説!」にて詳細を書いていますが、改名するためには正当な事由が必要です。
申立書に書かれている正当な事由として認められる条件は8つあり、その中でキラキラネームが当てはまる条件は以下の2つです。
- 奇妙な名である
- むずかしくて正確に読まれない
画像は申立書の記入欄の一部ですが、枠で囲った1と2の部分が該当します。
キラキラネームの改名実例として紹介している王子様というキラキラネームの場合は、「奇妙な名である」という理由で申し立てています。
改名手続きの流れ
キラキラネームの改名手続きの流れはこのようになります。
- 改名に必要な書類を用意
- 家庭裁判所へ申し立てる
- 面談を行うor可否の書類送付
- 許可が出たら市役所で正式に戸籍の改名手続きを行う
名の変更許可申立書・申立人の戸籍謄本など
※改名費用は収入印紙800円と切手数枚分のみ
改名の申立ては15歳以上なら本人一人で、14歳以下なら保護者とともに申し立てる必要があります。
あなたが15歳なら、親の許可なしで一人で改名することができます。
キラキラネームを改名する方法
キラキラネームの改名実例として「王子様」を例に、スムーズに改名が許可されるコツを2つまとめました。
1.申立書の改名理由の書き方がポイント
キラキラネームを理由に改名したい場合は、申立書の書き方や面談が重要です。
キラキラネームの線引きは曖昧で、客観的に判断できる資料も少なくなります。
赤池王子様の改名を例に挙げると、証拠がないもない状態で申し立てて許可が下りましたが、この辺りは家庭裁判所の判断に大きく差が出てくることが考えられます。
許可をもらうためには、いかに申立書や面談で改名の正当性や必要性を訴えるのかが重要になってきます。
- どのような被害があるのか
(社会的信用に影響するのか)
- 改名する名前が妥当か
(なぜその名前に改名するのか)
- 名前を変えることによる混乱の有無
(通称名の使用範囲や使用実績の説明)
どのような被害があるのか?
キラキラネームがあなたにどんな悪影響を及ぼしているのか、あなたが現在苦労している具体的なエピソードや改名が必要な理由を書きましょう。
赤池王子様の場合は、
- 自己紹介で笑われる
- 何度も名前を聞き返される
- 名前を馬鹿にされ惨めな思いをする
- 大学に進学し、アルバイトやバンド活動で今までよりも多くの人と関わるようになる
- 名前で悔られてしまわないようにしたい
- 命名されたときの事情は両親間で協議が行われず母の独断で命名された
このような内容を書いています
個人主観にならないように、キラキラネームの改名理由の書き方には十分注意しましょう。
改名する名前が妥当であること
改名する名前の妥当性は、たとえば、キラキラネームを理由に改名するのに、新たな名前も変わった名前や難しい名前だと裁判官への心証が悪くなります。
名前の意味にこだわりすぎも良くないですが、適当に名付けるのは避けて新しい名前の由来などを説明できるようにしておきましょう。
赤池さんの改名後の肇(はじめ)という名前にも、「過去の思いを断ち切り新しく人生を始める」という真っ当な意味が込められれていましたね。
名前を変える混乱の有無
今の名前を改名しても周囲が混乱しないか、新しい名前(通称名)の浸透度合いも改名審議で考慮されます。
通称名の使用実績があるなら、そのことについて説明しましょう。
キラキラネームの改名は、通称名の使用実績は必須ではありません。
ですが、通称名の使用実績を集めておくことで、一度目の改名の申立てが却下されても次の申し立てに生かすことができるメリットもあります。
2.改名するなら卒業のタイミングに合わせる
改名のタイミングは、学生なら在学中に改名するのも悪くないですが、卒業を控えている時期に改名するか、卒業後に改名したほうがいいでしょう。
これは進学や就職への影響が考慮される可能性があるからです。
赤池さんも、周りへの配慮もありますが、高校卒業を機に大学進学前に改名しています。
新しい環境で違和感なく過ごすためには、卒業や就職に間に合わせるように申し立てましょう。
社会人の場合は、職場の理解があればいいですが、引っ越しや転職の機会があるならそのタイミングで改名するといいでしょう。
申し立て後の改名審議が長引く可能性もあるので、卒業のタイミングで改名できない可能性もあります。
一回目で許可されるために、改名準備は徹底しましょう。
キラキラネームの改名にかかる期間
王子様の実例を挙げると、改名を具体的に検討したのが2018年の冬、そして、2019年3月5日に王子様から肇への改名が許可されています。
赤池さんの場合は、申し立てから約1か月で改名を終えています。
申し立てた後に家庭裁判所から照会書が送付され、それに回答するというやり取りがあったため、1か月の期間がかかったようです。
照会書の手間がなければ、赤池さんのケースだと、1週間〜3週間程度の期間で改名できていたでしょう。
赤池さんがどのように申立書の改名理由を記載したのかは不明ですが、別途で照会書が送られてくるくらいなので、申立書にあまり改名に至る理由などの詳細を書いていなかったのかもしれません。
ちなみに僕の場合は、キラキラネームではなく、改名まで何年もかかる永年使用が理由でもないのですが数年分の使用実績を集め、約1か月で改名許可がおり、申立書にかなり詳細を書いたからか、申し立て後に照会書の送付はなかったです。
キラキラネームの改名が却下される可能性もある
赤池王子様の改名をみると、普通に改名の必要書類を準備して申し立てれば簡単に許可されるように感じますが、決してそうではありません。
後述していますが、主将というキラキラネームの男性は一度却下されている実例があり、どんな改名理由でも却下されることは珍しくないのです。
王子様の改名許可を出したのは山梨の家庭裁判所ですが、それ以外の地域の家庭裁判所も同じように許可するかといえばそうではありません。。
なぜなら、家庭裁判所によってその判断が異なるからです。
さらに一度却下されると、再び申し立てても許可されにくい傾向なので、注意しなければなりません。
一発で改名許可がおりるように、申立書の書き方や使用実績の証拠集めは入念に行いましょう。
王子様以外のキラキラネーム改名実例は主将
王子様以外に有名なキラキラネームの改名実例として主将(きゃぷてん)という名前があるので少し紹介しておきます。
今から5年前の2014年頃、「苦節4年・・・やっとDQNネームから改名できた!」というスレッドがオープン2ちゃんねるに立ちました。
スレッドを立てたのは、名前が「主将(キャプテン)」という男性の方で、改名をして健太郎になりました。
ご本人は、主将(キャプテン)というキラキラネームで苦労したエピソードをスレッド内で公開しており、体育の授業中にかなりいじられたそうです。
他にも、名前が主将なのに高校時代に所属していたハンドボール部ではぎりぎりレギュラーという微妙な状況だったのも明かしています。
一度目の申立ては却下
20歳のときに一度改名の申請をして却下されたそうです。
その後、通称名の使用実績を集めて、2年間アルバイトでお金をためて弁護士に相談。
しかし、就職活動などで延期を余儀なくされ、時間はかかったものの、4年後には無事「健太郎」に改名することができました。
「健太郎」の由来は古風だから
主将(キャプテン)から「健太郎」へと改名した名前の由来は「適度に古風だから」とのこと。
わたしたちにとっては普通だったり、やや古臭いように感じる名前でも、キラキラネームで生きてきた彼にとっては憧れに近い感情をもっていたのかもしれませんね。
さいごに
キラキラネームの改名実例についてお伝えしてきましたが、王子様から肇へ改名した男性のように声を大にして周りに発信する勇気ある行動は、すばらしいの一言に尽きます。
同じ境遇で悩んでいる人たちの心の支えになると同時に、「自分もやってみよう!」と背中を押すことにもつながるはずです。
勇気が出せなくて改名に踏み切れない人も中にはいるでしょう。
当サイトも改名したいあなたの役に立てば幸いです。
一歩でも踏み出すためのきっかけになれたらと思います。