改名の履歴は削除できる!?戸籍謄本や抄本の記録はどうなる?

改名後の戸籍

改名すると、戸籍謄本・抄本にはその記録が残ります。

 

残念ながら、今の法律上、戸籍謄本・抄本から完全に改名の記録を削除することはできません。。

 

ですが、戸籍謄本・抄本に記録された改名の履歴を削除する方法もあります。

 

戸籍から改名の記録を完全に削除することはできなくても、実質的に一部の記録を削除できるような方法です。

 

ここでは、改名した後の戸籍謄本・抄本がどのようになっているのか、戸籍に記録された改名の履歴を削除する方法についてご紹介します。

戸籍謄本や抄本には改名の記録が残る

 

改名したら戸籍の状態はどうなっているのでしょう。

 

戸籍は謄本と抄本があり、この2つの戸籍に改名の履歴が記録されています。

 

戸籍謄本・抄本の違い
  • 戸籍謄本とは?
  • 戸籍にいる全員分(家族関係)を記録しており、戸籍の電子データ化により「戸籍全部事項証明書」という名称になっている
    人が生まれてから亡くなるまでの親族関係を記録し証明するもの

  • 戸籍抄本とは?
  • 個人の情報を記録しており、戸籍の電子データ化により「戸籍個人事項証明書」という名称になっている

 

改名すると戸籍謄本や抄本に履歴が残る

 

戸籍謄本・抄本には、改名した履歴がわかるように記録されます。

 

人にっては改名のデメリットかもしれません。

 

 

下記は私の戸籍の内容ですが、このように改名に関する情報が記録されます。

 

  • 【名の変更日】平成●●年●月●日
  • 【従前の記録】

    【名】●●

  • 従前の記録=旧名

 

親の戸籍に履歴が残り続ける

 

誰しも最初は親の戸籍に入っています。

 

結婚すると親の戸籍から抜けて夫婦の新たな戸籍が作られますが、特別な手続きをしない限り基本的に未婚者(未成年者)は親の戸籍に入ったままです。

 

(筆頭者(戸籍の一番最初に記載されている人)が父(養父)または母(養母)になっていることが多く、親が筆頭者となっています)

 

なので、親の戸籍に入ったままの方は、家族全員分のデータが記載される戸籍謄本にあなたの改名した履歴が記載されてしまいます。

 

何らかの事情があっても、あなたが未成年だったり独身の場合は、親に黙って改名しても戸籍からバレてしまうということです。

 

たとえ将来、結婚などで親の戸籍から抜けたとしても、親の戸籍には一生あなたの改名した記録が残り続けるのです。

 

これは子供の名前を改名する場合も同様に、あなた(夫婦)の戸籍に子供の改名した履歴が記録されます。

 

戸籍謄本・抄本に記録される改名の履歴は気にならない人も多いでしょうけど、気になる方は後述している方法を実践してください。。

 

ちなみにですが、私が改名した当時は独身で親の戸籍に入っていたので、改名した履歴が残ったままです。

 

改名することに必死だったので、その後の戸籍の状態なんて気にする余裕なかったです・・

 

改名が許可された後の名前の変更手続きとその影響の範囲
>>改名後に必要な名前変更の手続き!影響はどこまである?

 

戸籍謄本・抄本から改名の履歴を削除する方法

 

戸籍謄本・抄本に記録されている改名の履歴を削除する方法として、分籍と転籍があります。

 

分籍や転籍によって戸籍謄本・抄本の改名の履歴がどうなるのか、どのように記録が削除されるのでしょう。

 

まずは、親の戸籍に入っている場合の削除方法から解説します。

 

親の戸籍に残る改名の記録は分籍で削除

 

あなたの改名した履歴を削除して親の戸籍に残したくないなら、役所で戸籍の名前変更手続きを行う前に分籍しておきましょう。

 

親の戸籍に改名した履歴が残ると、そこから改名したことが第三者にバレる可能性もないとは言えません。

 

バレるとかの問題より、親の戸籍に改名した履歴を残したくないという方もいるでしょう。

 

戸籍には前述したように、名前を改名した日付や改名する前の名前が記録されてしまいます。

 

地域によって名前を二重線で訂正されることもあるようですね。

 

この【名の変更日】と【従前の記録(旧名)】の記録を削除する方法として分籍があります。

 

分籍しておくと親の戸籍(親が筆頭者の戸籍謄本)から抜けて自分の戸籍を持つことになるので、親の戸籍にはあなたの改名した履歴は記録されません。

 

削除されるというより記録されないので、以下のような分籍した記録(除籍)だけが履歴として残ります。

 

  • 【分籍日】平成●●年●月●日
  • 【新本籍】●●県●●市●●●

 

私は親の戸籍に改名の履歴が残った状態で分籍をしたので、【名の変更日】【従前の記録】【分籍日】【新本籍】全ての改名した履歴が記録されていますが、先に分籍をしておくことで、【名の変更】に関する全ての内容が削除されます。

 

分籍の条件や手続き方法

 

分籍の手続きは、役所に必要書類を出すだけです。

 

分籍の手続きと条件
  • 手続き場所
  • 現在の本籍地、分籍後の新しく希望する転籍地、届出人の住所地のいずれか

  • 必要なもの
  • ・分籍届
    ・印鑑(シャチハタ以外)
    ・戸籍謄本1通
    (3ケ月以内に発行されたもの・分籍届の届出地が現在の本籍地ではない場合に必要)
    ・本人確認ができる書類(パスポートや免許証)

  • 手続きにかかる期間
  • 届け出たその日が分籍の日となる
    届け出によって効力を生ずる

  • 20歳以上
  • 未成年で分籍はできません

  • 筆頭者でないこと
  • 戸籍の筆頭者や配偶者は戸籍から抜けて分籍することができない
    婚姻中の場合は夫婦で同じ戸籍に入っているため分籍ができず、夫婦のどちらかが戸籍から抜ける場合は離婚することになる

 

役所の戸籍課や戸籍住民課で無料で手続きができます。

 

書類(分籍届)は役所に置いてありますが、ネットからダウンロードできる場合もあります。

 

また、地域によって部署の名称が変わるので、住所地の管轄の役所のホームページで確認しておきましょう。

 

分籍届を提出できるのは、本人とその代理人です。

 

代理人が役所へ届け出る場合は、代理人の本人確認書類、分籍を行う本人が記入した分籍届を提出します。

 

分籍のメリット・デメリット

 

分籍に法的なメリットやデメリットは特にありません。

 

戸籍は親(夫婦)とその子供から構成されるので、分籍は子供が親の戸籍から抜けるために用いられる手続きです。

 

戸籍謄本は家族単位の登録制度ですが、分籍は「戸」から「個」となり、実質、個人単位になるようなもの。

 

あえて分籍のメリットやデメリットを挙げてみると、メリットは自分の戸籍を持つことができます。
(自分が筆頭者になる)

 

デメリットは離婚した?と思われる可能性があります。

 

筆頭者になる人は婚姻中の人や離婚歴がある人が圧倒的に多いので、知識がある人にはもしかしたら戸籍を見て離婚歴があると思われるかもしれません。

 

分籍は分籍した本人が筆頭者になって、新たに自分の戸籍を持ち本籍地が変わるだけです。

 

それ以外は何もなく、相続などの法的な権利が消えるわけでもなく、年金、就職、国家資格、健康保険、納税など、あらゆるものに何の影響も受けません。

 

中には分籍をすると家族と縁が切れたり、社会生活で不利になることを心配される方もいますけど、全く影響はありませんのでご安心を!

 

私は分籍していますが、これまで不利益を受けたり、何か恩恵を受けたことは一度もないですよ。

 

自分の戸籍謄本・抄本から改名の履歴を削除する方法

 

結婚などですでに親の戸籍から抜けていたり、自分の戸籍を持っている場合の削除方法です。

 

この場合は転籍を行うことで、一部の改名の履歴が削除されます。

 

戸籍に記録された改名の履歴を転籍で削除

 

改名すると戸籍には【名の変更日】と【従前の記録(前の名前)】が記載されますが、【従前の記録】だけなら転籍することで戸籍謄本・抄本から削除することができます。

 

結婚などで既に親の戸籍から抜けている人も、転籍することで新たに戸籍が作られます。

 

その結果、新たな戸籍謄本・抄本には【名の変更日】だけが記載され、【従前の記録=旧名】の記載は削除されます。

 

  • 【名の変更日】平成●●年●月●日
  • ※新たな戸籍に記述される改名の記録

 

私のように親の戸籍に改名した記録が残っている人は、分籍をするだけで従前の記録が消えます。

 

※分籍すると転籍するため転籍する必要はありません

 

戸籍の転籍の手続き

 

転籍の手続き方法と条件
  • 手続き場所
  • 現在の本籍地、新しく希望する転籍地、届出人の住所地のいずれか

  • 届出人
  • 戸籍の筆頭者、および婚姻中の場合はその配偶者
    単身者の場合は筆頭者

  • 必要なもの
  • ・転籍届
    (婚姻中の場合は夫妻両方の自筆署名が必要)
    ・戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)1通
    (3ケ月以内に発行されたもの)
    ・印鑑(シャチハタ以外)
    届出人に配偶者がいる場合は筆頭者と配偶者の印鑑が必要
    ・本人確認ができる書類(パスポートや免許証)

  • 手続きにかかる期間
  • 届け出たその日が転籍の日となる
    届け出によって効力を生ずる

  • 筆頭者か配偶者であること
  • 転籍届を出せるのは戸籍の筆頭者か筆頭者の配偶者のみ
    戸籍にいる未婚の子は転籍届を出せませんが分籍をすることで転籍が可能
    筆頭者や配偶者が転籍届けを出すと、同じ戸籍に入っている人全員が転籍することになる

 

転籍の手続き場所は、届出人の本籍地、転籍地、届出人の住所地の市区町村役所です。

 

戸籍課などで手続きが可能です。

 

転籍届を提出できるのは本人とその代理人で、代理人の場合は代理人の本人確認書類・転籍を行う本人の自筆で記入や捺印した転籍届を持参し提出します。

 

転籍のメリット・デメリット

 

分籍同様、転籍も法的なメリットやデメリットは特にありません。

 

転籍は本籍地が変わるだけなので、それ以外は何もないのです。

 

転籍する理由は主に2つ。

 

  • 本籍を住所と同じ場所にしたい
  • 本籍を住所と同じにすれば戸籍の取り寄せが楽になる

  • 戸籍から削除したい事項がある
  • 転籍することで新戸籍に記載されない事項(移記されない)がある

 

考えられるメリットとして、本籍が遠い場合は現住所に近い場所に転籍することで、自宅から近い市区町村の役所で戸籍謄本の取り寄せができることです。

 

また、改名なら従前の記録(改名前の名前)が移記されない、他にも離婚をした人なら転籍をすることで新戸籍から離婚した記録が削除されます。

 

なので、俗に「転籍すると戸籍がきれいになる」と言われたりします。

 

転籍は何度でも可能で(その度に除籍されます)、好きな場所に本籍を指定できるので、これもメリットかもしれませんね。

 

デメリットは戸籍を遡って何かを調べたり、転籍した人が死亡した時などに、転籍した分だけ謄本の請求先が増えるので取り寄せが手間になります。

 

戸籍謄本・抄本の改名の履歴は完全に削除できない

 

戸籍謄本・抄本に記録された改名の履歴は、分籍や転籍によって一部の内容を削除することができます。

 

個人的に戸籍に改名の履歴が記載されるのは別に気にならないのですが、嫌だな〜思うのは、改名した記録として「改名前の名前」も戸籍に記載されること。

 

これをどうにかしたいと思い、私は分籍をしました。

 

ですが、これは分籍や転籍で新たに作った戸籍謄本・抄本を見る限りだと、改名の履歴が削除されているように見えるだけです。

 

厳密には転籍によって改名の履歴が削除されるというより、新たに作られた戸籍謄本・抄本に改名の履歴が移記されないということです。

 

分籍もそうですね。

 

転籍後の場所で発行した戸籍謄本・抄本に改名の履歴が記録されていないだけで、転籍前の戸籍謄本・抄本には改名の履歴が記録された状態です。

 

完全に削除されたわけではないですし、分籍や転籍をしても戸籍謄本・抄本には改名の履歴が一生記録されているので、そこはお間違えのないようにしてくださいね。

 

 

戸籍謄本・抄本の記録から改名がバレるリスクは低い

 

念のためお伝えしたいのが、ほとんどの方が戸籍から改名したことがバレるというリスクはないです。

 

戸籍謄本・抄本から改名した履歴を完全に削除できなくても、戸籍を誰かに見られる機会はほとんどありませんから。

 

ストーカー被害に遭っているなど複雑な事情がある方もいると思いますが、条件が揃えばそのような場合にできる手続きもあります。

 

改名した名前がバレない・身の安全を守る手続きの詳細はこちら
>>DVや離婚を理由に改名するためには?役立つ手続きもご紹介!

 

一般的にそもそも改名は悪いことではないので、戸籍謄本・抄本に改名の履歴が残ったところで社会的な不都合はありません。

 

戸籍に書かれてるのはただの改名した記録ですから。

 

私も戸籍に改名した記録が残ってるのを確認した時は不安な部分がありましたが、戸籍から改名がバレるという危機を持ったことはありませんし、これまでに何かトラブルになったこともないです。

 

戸籍謄本が必要な場面
  • 相続手続き
  • (出生から亡くなるまでの連続した戸籍謄本が必要)
  • 結婚した時と離婚した時
  • (本籍がある市区町村の役所に届け出る場合は不要)
  • 本籍変更
  • (本籍地を他の市区町村へ移す場合に必要、同市内への転籍は不要)
  • 養子縁組/養子離縁
  • (養子及び養親の本籍地以外に届け出る場合に必要)
  • 名前を変える時
  • (本籍がある市区町村の役所に届け出る場合は不要)
  • 公正証書遺言の作成
  • 携帯電話の家族割
  • 会社や職業によって提出が求められる

 

戸籍抄本が必要な場面
  • 運転免許証取得
  • (住民票で済む場合もある)
  • パスポート申請・切り替え・訂正
  • 国家試験の合格後の登録
  • 高校や大学へ進学
  • (住民票で済む場合もある)
  • 生命保険の請求
  • 年金を受給する時

 

戸籍謄本や抄本が求められる場面はごく限られており、そこから改名したことがバレる機会というのはほとんどありません。

 

気にあるのは進学時や就職時だと思いますが、全ての学校や企業が求めるわけではありません。

 

改名したことで進学や就職が不利になることはないですが、会社や自衛隊のような職業によって、戸籍謄本や住民票の提出を求められることがあります。

 

(社会保険や所得税の徴収などで社員の基本情報を確認する必要があるため)

 

戸籍謄本には出生に関する情報が書かれており、今はプライバシー保護の観点からも普通なら会社がそのような情報を必要とすることはないはずです。

 

もし、戸籍謄本・抄本の提出を求められた場合は、会社がどのような情報を必要としているのかをしっかり確認しましょう。

 

戸籍謄本ではなく、住民票から必要な情報だけを抜き出して作成する住民票記載事項証明書で済むことがほとんどです。

 

生命保険や年金など何かの申請時は、その申請者のみの情報だけで済むことが多いので、戸籍抄本で済みます。

 

 

戸籍謄本・抄本の改名履歴と記録の削除のまとめ

 

戸籍法によって改名した事実は記録として永遠に残るので、戸籍謄本・抄本から完全に改名の履歴を削除したり、なかったことにすることはできません。

 

ただ、親の戸籍から改名の記録を削除して残さないことや、戸籍謄本・抄本から昔の名前を削除して、今の戸籍をパッと見ただけでは改名したことがわかりにくくすることは可能です。

 

分籍や転籍は絶対に必要な手続きではないですが、戸籍に書かれる改名記録の記載内容が少しでも気になる人は、改名前や改名後にやっておいた方がいいと思います。

 

転籍も分籍同様、気になるデメリットはないですし、手続きも届を出すだけです。

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