名前を改名する許可条件と理由とは?日本の裁判所でのNGケースもご紹介

改名条件と対象

改名の条件は二つあります。

 

それが年齢と許可されるための条件です。

 

一つ目の年齢に関する条件ですが、改名は何歳からでもできるものです。

 

ですが、自分一人で手続きをしたい場合、満15歳以上であることが条件です。

 

二つ目の条件は、「正当な事由」があることです。

 

これは家庭裁判所が改名を許可する条件です。

 

ここでは、日本の家庭裁判所が改名を許可する条件の詳細をまとめています。

 

どのような改名理由なら家庭裁判所が許可するのか、実際に申し立てで多い改名理由なども詳しく解説します。

 

また、海外に在住の日本時の改名条件に付いても触れていますので、海外住まいの方も参考にしてくださいね。

日本の裁判所は改名の許可条件が厳しい?

 

日本で戸籍の名前を変えるのは難しいと言われますが、改名は許可条件を満たせば誰でもできるものです。

 

許可率も意外と低くなく、「最新!改名件数と成功確率」のデータからもよくわかります。

 

実際に私も改名した一人ですが、特殊な改名理由で申し立てをしたということはなく許可されましたから。

 

改名するために家庭裁判所の許可が必要ですが、その条件は類稀なる一部の人間にしかできないような許可条件ではなく、決して厳しいものではありません。

 

許可の判断は各家庭裁判所により異なるのでそこが難しい部分なのですが、特別な事情がなくても誰もが改名できる条件となっています。

 

 

日本で改名したい人は多い!その理由とは?

 

改名と聞くと、特別で奇異なことだと思いがちですが、今の時代は、さまざまな理由で改名を考える方は多いです。

 

改名したいと思う理由は主に4つあります。

 

社会生活的に困難な名前をしている

 

一つめの改名理由は社会生活に支障が出てしまっていること。

 

名前のせいで生活に悪影響が出てしまうと、戸籍の名前を変える必要性が出てきます。

 

わかりやすい名前だとキラキラネームが当てはまります。

 

改名といえばキラキラネームとイメージされるくらい、代表的な改名理由となっています。

 

キラキラネームはいじめを助長したり、就活で苦労したりと、普通の名前では味わうことのない苦痛があります。

 

キラキラネームはいろんな種類がありますが、あり得ないフリガナや、絶対に読めない当て字などがあります。

 

キラキラネームに関しては賛否ありますが、生活に支障が出てしまうことも多々あり否定的な意見が多いようですね。

 

日本経済新聞」では、「親の自由だ」と肯定的に受け止める回答は11.7%しかなかったというデータもあります。

 

キラキラネームは単に珍しい名前というだけでなく、バカやアホのような悪意のある名前、公序良俗に反するような名前、たとえば性的な意味合いを持つ名前もありますね。

 

読めない名前は社会生活で迷惑をかけてしまったり、イジメを助長するなど、普通の名前とは違って生活で弊害が出ると言わざるをえません。

 

通称名=広く知れ渡っている名前がある

 

二つめの改名理由は、戸籍の名前よりも知れ渡っている通称名があること。

 

たとえば、芸能人。

 

芸能人は本名とは別に芸名がありますが、そちらの方が戸籍の名前よりも広く知られています。

 

一般人の場合でも、仕事で使っているビジネスネームを持っている方がいたり、本名とは違うも一つの名前=通称名で生活している方がいます。

 

他にも、歌舞伎における屋号のように代々襲名する名前があるなどの理由から、普段使っている通称名を本名にするために改名します。

 

自分ではなく周りから改名を求められるケースも

 

三つ目の改名理由は、周りに改名を求められること。

 

姓名判断や占いで違う名前にしたほうがいいと指摘されたり、結婚などの人付き合いで改名を求められることもあります。

 

占いで名前の運気が悪いと言われたり、結婚で名前の画数が悪くなったりなど、いろんなケースがあります。

 

日頃から不運が続いていたりして、何か異変を感じている方も多く、姓名判断などの占いが理由で改名するのは珍しいことではありません。

 

純粋にあこがれている名前や自分の名前が気に入らない

 

キラキラネームのように、何か生活の中で支障が出ているだけでなく、純粋に戸籍とは違う名前に改名したいという理由もあります。

 

たとえば、名前が古臭い、ダサく感じてしまう、どうしても好きになれないなどの理由があります。

 

 

日本の裁判所で名前を改名するための許可条件

 

ここまで改名する理由で多い4パターンをご紹介しました。

 

日本で改名が認められるためには、担当する家庭裁判所に許可をもらう必要があります。

 

どのような改名理由なら家庭裁判所が許可するのでしょう。

 

法律では「正当な事由」と定められています。

 

戸籍法第107条の2(名の変更)

正当な事由によって名を変更しようとする者は、家庭裁判所の許可を得てその旨を届け出なければならない
家事事件手続法別表第1の122

 

日本の家庭裁判所が改名を許可する条件である「正当な事由」は、以下の8つが挙げられます。

 

1.奇妙な名前

 

一つ目の条件は奇妙な名前です。

 

極めて珍しい名前、現代風に言うとキラキラネームが理由で改名したい場合に該当します。

 

キラキラネーム、珍奇な名前、悪名などがあります。

 

2.むずかしくて正確に読まれない

 

二つ目の条件が、正しく読むことが困難な名前です。

 

正しく読めない名前、難解で書けない名前などがあります。

 

読み間違いが頻発している誰が見ても読めない名前は、改名の許可条件に該当し、認められる改名理由となります。

 

3.同姓同名が多い

 

三つ目の条件が同姓同名です。

 

全く読めない名前も問題ですが、同じ名前が多いのも厄介な問題です。

 

近隣に同姓同名がいる、家族に同姓同名がいるなどの理由が家庭裁判所が認める改名の許可条件に当てはまります。

 

芸能人や犯罪者と同姓同名で困る事柄がある場合も該当します。

 

4.異性と区別がつかず紛らわしい

 

四つ目の条件は異性と紛らわしい名前です。

 

性別が不明な名前や、性別を間違われる名前などが該当します。

 

男性なのに〇子、女性なのに〇男のような、明らかに性別を間違えてしまう名前で支障が出ているといった理由だとが家庭裁判所が許可する改名の条件となります。

 

中性的な名前は許可条件としてややハードルが高くなります。

 

5.外国人とまぎらわしい名前である

 

五つ目の条件は外国人と間違えてしまう名前です。

 

日本人の名前とかけ離れていたり、意図せず外国人と思われるような紛らわしい名前が該当します。

 

ハーフでもないのにカタカナ名、中国人のような漢字をお組み合わせた名前などがあります。

 

6.神官・僧侶となった、またはやめた

 

六つ目の条件は神宮や出家して僧侶になった、などの宗教上の理由です。

 

神官や僧侶になるとそれに準じた名前を付けるため、改名が必要な宗派もあります。

 

宗教上の理由で改名が必要になることは多いようですね。

 

このような宗教上の理由は、家庭裁判所が改名を認めやすい許可条件です。

 

僧侶をやめたり、所属先が変更になった時もまたしかりで、名前を変更する必要があるため、家庭裁判所が認めやすい条件です。

 

7.本名とは別に通称として長年利用している名前がある

 

七つ目の条件はいわゆる通称名の永年使用です。

 

この条件は長期使用した通称名を本名にしたいという理由に該当します。

 

戸籍名よりも通称名が社会に認知されてしまい、本名が通用しないという理由が認められます。

 

普段から使用している通称名があればだれもが該当します。

 

芸名、仕事上のビジネスネームなどがあります。

 

「永年使用」による改名は今も昔も定番の改名理由です。

 

改名理由の中で最も認められやすいですが、最低でも5年程度の通称名の使用期間が必要です。

 

8.その他

 

その他には、主に精神的苦痛が該当します。

 

  • イジメや差別を受けた
  • 毒親や虐待により戸籍名の使用が精神に悪影響を及ぼす
  • 姓名判断が悪い
  • dvやストーカ被害に遭っている
  • など

 

このような改名理由が該当します。

 

名前そのものには問題がなくても、過去の経験(虐待やイジメなど)により戸籍名が日常生活に支障を及ぼし、苦労されている方もいますよね。

 

これらの改名理由が許可されるかはどのように申し立てるのかによりますが、増えていると言われている「精神的苦痛」や「複雑な家庭事情」なども、改名の許可条件に当てはまります。

 

  • 帰化したものが日本風の名前に改める
  • 出生届時の名前に誤りがあり訂正した
  • 伝統芸能や営業上の襲名が必要

 

などの理由も該当します。

 

性同一性障害を理由にした改名について

 

四つ目の条件で紹介した「異性と区別がつかず紛らわしい名前」にやや関係しますが、性同一性障害を理由に改名したいで方も多いです。

 

性同一性障害の認知度が高まり、性別を女性から男性、または男性から女性に変えた方が以前の名前で生活するのは弊害や苦痛を感じるといった理由は、名前の変更事由になりやすいです。

 

上記の8つの条件で、4と8のどちらかに該当する改名理由です。

 

日本の裁判所が改名を許可するためのコツ

 

家庭裁判所が改名を許可する8つの条件をご紹介しましたが、8つのいずれかの条件に該当したからと言って必ず許可されるわけではありません。

 

戸籍の名前の生活が困難であり、一目で改名が必要と家庭裁判所が判断する場合もあれば、許可条件に該当しても改名理由としては弱いと取られるケースもあります。

 

許可の判断基準は家庭裁判所によつて異なり、担当者(裁判官)の裁量による影響が大きいので、確実に改名が許可される理由は断言できません。

 

しかし、家庭裁判所に改名を認めてもらいやすくすることは可能です。

 

そのためにはあなたの望む改名を過不足なく行うために、事前に家庭裁判所が改名を許可する条件を満たせるようにコツを抑えておきましょう。

 

長年の通称名の使用実績を準備しておく

 

必須ではないですが、本名とは別に改名後の名前にしたいものを通称名として使用し証拠を残しておきましょう。

 

広く通称名が浸透していればいるほど、社会上で切り離せない名前であればあるほど、改名できる可能性が上がります。

 

改名理由にもよりますが、改名することで周囲が混乱しないことも改名審議に影響するからです。

 

また、万が一、一度目の申し立てで家庭裁判所から改名が許可されなかった場合に、次の申し立てで役に立ちます。

 

長期使用しておくことで、永年使用で改名できる可能性があるので、万が一の事態に備えて通称名を使用しておくことをおすすめします。

 

ただ、通称名の使用実績は有効な証拠の一つですが、大切なのは改名理由に合った証拠を作ることなので、そこを意識しましょう。

 

どうして改名したいのか理由をはっきりさせる

 

あなたがなぜ名前を変えたいのか、社会生活でどのような弊害があるのか、改名理由をしっかり把握しておきましょう。

 

家庭裁判所から許可をもらうためには、許可条件を満たすだけでなく、「改名の必要性」「戸籍の名前による弊害・悪影響」を上手く伝えなくてはなりません。

 

あなたの改名理由を家庭裁判所に理解してもらうことで、改名が許可されやすくなります。

 

誰もが名前を変えた方がいいと思う改名理由であれば、特別準備もいりませんが、「何となく改名したい」といった曖昧な理由だと許可されません。

 

改名理由が明確でなかったり、不安がある場合は、家庭裁判所から改名が許可されるように、より強固な改名理由と改名理由を証明する証拠を用意する必要があります。

 

許可される申立書の書き方はこちら
>>【改名理由の例文】一発で受理される書き方とは?

 

社会情勢を把握する

 

家庭裁判所の改名の許可条件は時代も反映されます。

 

たとえば、キラキラネームはここ最近注目されていて、懸念される材料となりました。

 

昔から改名の許可条件である正当な事由として「奇妙な名前」というのがありますが、キラキラネームとして社会問題になっているのは最近のことです。

 

キラキラネームの悪影響が知れ渡り、改名が許可されやすい面もあれば、キラキラネーム自体が今はさほど珍しくないので、珍奇の度合いによりますが、逆に認められにくい面もあります。

 

同姓同名に関しても、世界を震撼させた犯罪者がいれば許可は下りやすいでしょうし、ここ最近起こった凶悪事件と関連づくような名前も同様です。

 

改名する上で、時代の流れや社会情勢も把握しておきましょう。

 

裁判所で改名が許可されないNG条件と理由

 

改名の条件を満たせば許可されるとはいえ、基本的に改名はほいほい許可が下りるものではありません。

 

NGとなることも多いです。

 

具体的には家庭裁判所が認めない3つのNG条件がありますのでご注意ください。

 

犯罪歴がある場合

 

「犯罪歴を隠したい」「犯罪を犯して名前が広まってしまったために改名したい」このような改名理由は許可されません。

 

犯罪者全員が不許可となるわけではないですが、犯罪歴があると許可が出ない場合があります。

 

主観で名前を変えたい

 

戸籍の名前を変えるのですから、相当な改名理由が必要です。

 

性同一性障害や暴力を振るわれて育ったなど、特別な背景があるのではなく、単純に自分の名前が嫌いという理由で変えたい場合は難しいです。

 

家庭裁判所が許可するのは、社会的に納得させるだけの改名理由事由がある場合です。

 

名前が気に入らないなどの個人主観は改名が許可される理由になりません。

 

また、たとえば、複雑な家庭環境が改名の理由となっても、家庭裁判所に個人主観と判断されてしまうと認められません。

 

「精神的苦痛」というのが改名理由であっても、精神的苦痛が主観と判断されないように証拠などを充実させて申し立てるのが効果的です。

 

家庭裁判所から許可されやすい改名理由に合った証拠の作り方はこちら
>>改名に必要な証拠とは?認められる書類や実績の作り方

 

一般的ではない倫理、理論で改名したい

 

通念上ではない、倫理観や価値観で改名したい場合も許可されません。

 

無理やり悪い事柄と結び付けたり、改名理由となるようにこじつけるといった行為は逆効果です。

 

家庭裁判所への心証が悪くなってしまいます。

 

姓名判断も許可されにくい改名理由なので、注意しましょう。

 

外国に住んでいる日本人(国籍)の改名条件

 

最後に、国内ではなく外国に在住している日本人の改名条件に付いてご紹介します。

 

海外在住の日本人

 

日本国籍で海外に住んでいる日本人の改名の許可条件は、日本に住んでいる日本国籍を持つ日本人と同じです。

 

8つの許可条件に該当すれば、改名することができます。

 

改名の手続きも家庭裁判所に申し立てて許可を得るという手続き方法も同じですが、申し立てる家庭裁判所がどこになるのかを調べておく必要があります。

 

日本に住んでいた経験がある海外在住の日本人と、日本に住んだことがない海外在住の日本人とでは異なるので注意してください。

 

住んでいる海外で改名することもできる

 

上記は海外に住んでいる日本人が日本で改名する場合の条件です。

 

なので、海外に住んでいてその国で改名するとなると条件は変わります。

 

例えば、住んでいる国の永住権があれば、その国に帰化すれば改名できる可能性があります。

 

日本では改名の許可基準や条件が厳しいですが、海外だと安易に改名できる国もあるようです。

 

外国人の改名はできない

 

ここで書いている改名条件は、あくまでも日本人の改名です。

 

日本の家庭裁判所で改名ができるのは、日本国籍を持つ方のみ。

 

外国籍の場合は、日本で帰化申請を行う→役所で通称名の登録→名前変更の手続きを行うことで改名できます。

 

改名の許可条件を把握してから手続きを!

 

改名は安易ではないですが、条件を満たせば名前を変えることができます。

 

許可条件は意外と幅広く、決して厳しいものではありません。

 

ただし、一度却下されてしまうと再申し立てのハードルが高くなります。

 

一度目で許可されるよう、あなたの改名理由が許可条件に該当するのか、しっかり把握してから申し立てましょう。

 このエントリーをはてなブックマークに追加

トップへ戻る